京の野仏
木津川市の東南部、浄瑠璃寺や岩船寺のある当尾の里(とうののさと)。
周辺の散策路は、鎌倉期に祀られた石仏の宝庫です。
古くから石仏の里として知られ、ハイキングを兼ねた多くの巡礼者に親しまれています。
山路の傍らやのどかな田園風景のそこかしこ、おだやかでユーモラスな表情の野仏に出会うことができ、心がなごみます。
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清水寺の仁王門に向かって左側にある善光寺堂の敷地内に、
「首振地蔵」と呼ばれる地蔵さんが祀られています。
御影石でできていて、高さは五十センチほど。普通の地蔵なら動かないはずの首が左右に360度回ります。
願い事のある方向に首をまわして拝めば願いがかなえられるといわれ、江戸時代以来、庶民の厚い信仰をあつめています。
今の首振地蔵は「二代目」
江戸中期につくられたとされる「初代」は、回しすぎて磨り減ってしまったそうです。二代目の背後の格子戸の中にあります。
「わらべ地蔵」といえば、大原三千院にある苔に覆われた可愛らしい地蔵さんを思い浮かべますが、六角堂の本堂脇にも微笑ましい「わらべ地蔵」が祀られていました。
寝転んでいたり、座っていたり、いろんな格好の地蔵さんがおられますが、それもそれぞれの修行の形なんだそうです。
由緒書きなどが無いところをみると、そう古いものではなさそうです。
金戒光明寺の塔頭である栄摂院(えいしょういん)は、金戒光明寺から真如堂に至る道筋にあります。
本堂前庭の奥にある丘の上に来迎印を結んだ青銅造りの阿弥陀如来像が祀られています。
ここは隠れた紅葉の名所で、真っ赤に染まったモミジの木々に囲まれた阿弥陀さまの佇まいは、
まさに息を飲む美しさです。
私が昨年秋に見た紅葉風景のベストワンに挙げました。
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