DSC01437


祇園石段下にある亀屋清永は元和三年(1617年)創業の和菓子の老舗です。
奈良時代に遣唐使により我が国に伝えられたという歴史ある「清浄歓喜団」という珍しいお菓子を買ってみました。
中国雑技団を思い起こすような名前のこの菓子は仏教とともに中国から伝わり、天台宗、真言宗など密教のお供え物でありました。一部の特権階級のみに与えられ、一般庶民はとても口にできるものではなかったそうです。
NHKの大河ドラマで、中井貴一さん演じる平忠盛がこの菓子をむしゃむしゃと食べるシーンがありました。
あれは紛れもなくこの「清浄歓喜団」に違いないと確信しています。

上質のごま油で揚げられているため、外側はカリカリと固く、中には薬草の香りがする漉し餡が入っています。
お味は神秘的で摩訶不思議な万葉の風味とでも申しておきましょう。
一個525円というたいへん高価なお菓子ですが、話のタネに一度はどうぞ・・・