DSC01277夢窓國師を助けたお地蔵さん

夢窓國師が苔寺の作庭に没頭していたとき、ひとりの僧が忽然と現れ、大石を自由に動かして國師の意のとおりの庭園を作るのを手伝いました。

國師は歓喜してこの僧に自ら着けていた袈裟をお礼に贈りました。

僧はこの袈裟を受けると、持っていた錫杖を地に立てたまま消え失せてしまいました。

後日、國師が四条辺りを托鉢したとき、たまたま染殿地蔵堂に詣り、御扉を開けたところ、先の袈裟が地蔵菩薩の肩にかかっており、持っている筈の錫杖がないではありませんか。

國師はあの時の僧が紛れもなくこの地蔵の化身であったことを知り、感激の涙にむせんだということです。

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←四条通りから「染殿院」に入るには、甘栗の老舗「林万昌堂」の店中を通過しなければなりません。
東の新京極側からは半間ほどの細い通路が通じています。
本尊の染殿地蔵は、ご開帳がなんと50年に一度という秘仏です。
つぎのご開帳はいつなのでしょうか?