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千本釈迦堂の本堂は洛中で最古の木造建築物として知られ、国宝に指定されています。
十二月の「大根炊き」が有名なこの寺は西陣の町並みに馴染んだ庶民的なお寺です。
おかめさんのかわいい手ぬぐいを見つけました。(最近手ぬぐいマニアになりつつあります。)
この寺に伝わるおかめ伝説

この寺の本堂の造営を任された棟梁、長井飛騨守高次は主柱の寸法を誤って短く切り落としてしまい困り果てていました。これを見た妻のおかめは上部を枡組みによっておぎなえばとの考えを夫に勧めました。かくて工事は無事すすみ上棟式が盛大に営まれることになりました。
しかし
妻の機転に救われたと世間に知れたら、夫の名声に傷がつく」と上棟式を待たずにおかめは自害してしまったのです。嘆き悲しむ高次は亡き妻の顔や優しい心をお面に彫り込み、三本の扇子とともに棟札の上に掲げて、おかめの徳を賛えました。
上棟式にお多福面や扇子を揚げる慣わしはこの故事からきているものだそうです。